全国に分布し、山地の林縁などで見ることができます。ツル性で他の樹木の幹や枝に巻きついてよじ登りますが、幹はフジほど太くならず、太いものでも直径2cmほどで、巻きつかれる樹木には大した負荷がかかりません。葉は互生して、3小葉からなる掌状複葉で、これが名前の由来のようです。花序は総状で、葉脇から下垂します。雌雄同株で、花序の先の方に十数個の小さな雄花がつき、花序の基部に雄花よりも大型の雌花が1〜3個つきます。花の色は雌雄とも濃紫色で、白に近い淡紫色のアケビと区別するのは容易です。花には花弁がなく、花弁に見えるのはガク片です。果実は液果で、秋に熟して分厚い果皮が裂開します。花被は熟すと紫色に変わります。果肉は白く、食べると甘くて美味。 |